win10
Windows 10でファイルをコピーし、編集した後にエクスプローラーやデスクトップで、「Ctrl+Z」を押すか、右クリックで「元に戻す」を選択すると、編集後のファイルが消えてしまうという注意喚起があちこちで出ています。

例えばこんなところに。
「Ctrl+Z(元に戻す)」でコピー先が完全削除、「Ctrl + Y(やり直し)」するとコピー時点のものが復元される。「Ctrl+Z」に関する警告は以前あったのに、今は無い。これはひどい仕様だ、ということしか書いていません。
確かに部分的に見ればそうなのですが、本質的には実は違ったことが起きています。皆様に誤解が見られるようでしたので、記事にさせていただきました。
本来、この問題についての本質は、「Ctrl+Zの警告無しの仕様」にあるのではなく、「Ctrl+Zの後のCtrl+Yの仕様」にあると言っても過言ではありません。

他サイトで多く紹介されているものは以下の流れです。これではまるで「Ctrl+Zの警告無しの仕様」が悪者です。
  1. Ctrl+C でファイルをコピー
  2. Ctrl+V で別フォルダにファイルを貼り付け
  3. 貼り付けたファイルを編集・保存
  4. Ctrl+Z でコピーを取り消し→警告なくコピー先ファイル完全削除
  5. Ctrl+Y でやり直し→コピー先の編集内容が反映されない
本来は以下の流れです。上記と異なる部分が太字になっています。
  1. Ctrl+C でファイルをコピー
  2. Ctrl+V で別フォルダにファイルを貼り付け
  3. 貼り付けたファイルを編集・保存
  4. Ctrl+Z でコピーを取り消し→警告なくコピー先ファイル完全削除
  5. 元ファイルを編集・保存
  6. Ctrl+Y でやり直し→5.で編集したものがコピーされてくる
つまり、「Ctrl+Y」でのやり直し処理は、「コピー操作そのものをやり直している」と解釈することができます。結論、悪者は「Ctrl+Z」ではなく、「Ctrl+Y」の仕様だと私は考えています。「Ctrl+Y」を「やり直し」と長らく扱ってきましたが、ユーザービリティ的には「Ctrl+Zの取消」として扱うべきだったということです。

とにかく現状、ユーザービリティ的には最低最悪な仕様であることには変わりありませんので、エクスプローラーのプロセスに関しては、すぐに動作を変更する必要があるのではないのでしょうか。互換性の問題が多少発生するような、強力な仕様変更を受け入れる必要がありますが、少なくとも放っておいてユーザーの怒りを買い続けるよりはいいのではないでしょうか。

その辺、よろしく頼みますよ。Microsoftさん。