win10

【WaaS = Windows as a Service】
Windows 10のサポートモデルって実はひっそりと変更されていることにお気づきでしょうか?
IT部門の管理者ですらも、Windows 10のサポートモデルが複雑すぎることで、管理しきれていない部分があるのでは無いでしょうか。 

この記事では、MS公式の分かりにくい混乱する解説を噛み砕いて、一般人からIT部門の管理者までをターゲットにして解説いたします。

分かりにくい公式の解説はこちら。
サービスとしての Windows のクイック ガイド

(質問がありましたらいつものごとくコメントで質問どうぞ。) 
「サポートモデルが変更されました」と先述しましたが、どこが変わったのでしょうか。
若干の例外はありますが、簡単に言いますと、
・各バージョンサポート期間
旧発表サポート期間:CBサポート4ヶ月+CBBサポート8ヶ月 
新発表サポート期間:CBサポート4ヶ月+CBBサポート最低14ヶ月+移行猶予最低60日

・新バージョンのリリース間隔
旧発表リリース間隔:年2~3回、4ヶ月ごとを目標にしたい
新発表リリース間隔:年2回、春と秋頃にリリース

以上のように変更されました。

勿論、HomeユーザーでCBしか使えない場合で、4ヶ月経過後も次のCBがリリースされていない場合はCBサポートが継続します。そのため、最新の17年4月リリースのCreators Updateは、Homeにおけるサポートが17年8月までということになりますが、次のリリースは10月頃と予想されています。10月になって次がリリースされましたら、その新しいバージョンに原則的に移行しなければなりません。
Homeユーザーは、Windows Updateの示すとおりに最新版を使い続ければ間違いはありません
Pro以上のユーザーはCBBに移行、またはCBのままでも日数延期設定で即適用を回避可能です。

CBBのサポート条件の詳細
まず第一前提として、「Pro以上を使うこと」です。これについては、もう散々言われてることなので、流石に分からない人はググってください。と言いたいところですが、端的に言うと先述した通りHomeではダメってことです。HomeからProへのアップグレードは有償ですが、データを引き継いだままProにすることには出来ますので、CBBが必要ならご検討ください。

「CBBで最新から2つのバージョンをサポートする」ポリシーについては変更されていません。
なお、CBの一般ユーザーテスト段階のバージョンはカウントしません。17年5月現在、バージョン1703(RS2)はCBの一般ユーザーテスト段階です。そのため、CBBでサポートされているのは、その前の2つであるバージョン1511(TH2)と1607(RS1)と言うことになります。

また、4ヶ月経過する17年8~9月頃にはバージョン1703(RS2)もCBB配信がスタートするはずです。それ以降は、「最新から2つのバージョン」は1607(RS1)と1703(RS2)ということになります。結果として、バージョン1511(TH2)のCBBサポートは終了し、移行猶予期間(≒従来の延長サポートとほぼ同等レベル)の最低60日を経て、17年11月頃には全てのバージョン1511(TH2)のサポートが終了するはずです。 Pro以上をお使いで、CBBを利用するIT管理者や高度な一般ユーザーは、遅くとも猶予期間が終了するまでの間に、CBBのより新しいバージョンにアップグレードする必要があります。推奨策として、互換性の検証等の移行プロセスを考えますと、新しいバージョンがCBBに配信された段階ですぐ動作テストを開始し、問題が無いことを少し急ぎ気味で検証すべきです。

サポート期間図(概略・予定通りの場合)
無題
やや横長な画像であるため、サムネイルでは小さすぎるはずです。
クリックまたはタップ(または長タップ→画像を表示)すると拡大してご覧になれます。

現在は17年5月ですので、その部分を縦にオレンジで配色しています。
あくまでこの図は「予定通りにリリースされた場合」 ですから、CBリリースの遅延やCBB配信の遅延によって、その前のバージョンのCBBの期間が多少延長される可能性はあります。あくまで【最低保障されるはずのサポート期間(確定済のTH1除く)】としてご覧ください。
なお、【CB】 表示期間はあくまで「CBのみに配信される期間」を示しているため、「CB・CBB共に同じ最新版が配信されている期間」は【CBB】表示です。 これは【CBB】表示しか無い時期(2~3月・8~9月あたり)が該当します。 

まとめ
Homeユーザーを含むCBユーザーは、Windows Updateの指示に従い、常に最新版をお使いください。

CBBの場合は、直近で猶予期間が終了する予定のバージョン1507(TH1)は5月定例配信で全て終わりです。バージョン1511(TH2)も今秋には終了する可能性が大です。
CBBユーザーはバージョン1607(RS1)に早めの移行をお願いします。 

Active Directory関連のWindows Update制御ツールなどでパッチ配信を一括管理している場合は、この他にSystem Center Configuration Managerで管理する必要があります。前者は定例配信のパッチしか制御できません(未承認状態と同等になります)。機能アップグレードは後者のツールで別途制御する必要があるため、ご注意ください。