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Flashtool 0.9.18.6で作業する場合はこちら
以前の記事は上からどうぞ。旧バージョンで作業する場合は以前の記事を御覧ください。

Flashtoolのバージョンがコンスタントに上がっており、久しぶりにROM焼き作業をした所、細かいところが変わっていたため、(コメントによるリクエストもあったため、)それに合わせて再解説します。

今回使うFlashtoolは0.9.23.2です。バージョンが異なる場合、操作する画面構成が異なるためご注意ください。またこの記事の例では、特に断りがない場合、docomo版Xperia Z2にD6503のROMを焼く手順になりますのでご注意ください。

お約束ではありますが、使えなくなる機能が一部出ることや保証外の作業であることを踏まえ、自己責任でお願いします。

前回記事同様、コメントで質問OKです。可能な限りお答えします。

本文は「続きを見る」からどうぞ。 
 
手順は以下の通りです。
【2018/1/7修正】初稿ではデータを残す・引き継ぎを掲載し違えていました。お詫びするとともに、コメントにてご指摘いただいた名無し様、有難うございます。

【1.PC環境導入編】
(PC毎に1回ずつ行ってください)

1-1. まずFlashtoolをインストールする必要があります。
Flashtoolのダウンロード
http://www.flashtool.net/downloads.php

Latest releaseの方のWindowsを押してください。
キャプチャ
Torrent、Magnet link、Uploaded.toのどれかを押すと0.9.23.1がDL出来ます。Uploaded.toは超遅い(下手すると2時間かかる)ため、Torrentが使える人は最初の2つどちらかを選択したほうが良いでしょう。Torrentはピアトラッカー接続情報を.torrentファイルに収めたものがDLされますので、その.torrentファイルを適切なクライアントで読み込むと、Flashtool本体がDLされます。Magnet linkは適切なクライアントがあれば直でDLできるリンクです。
(Torrentクライアントが無い方はBitThiefがおすすめです。初期設定ではファイルのアップロードが無効化されているため、安全なクライアントです。BitThiefの場合は手動でTorrentファイルを読み込ませるか、Magnet linkのリンクアドレスをコピペしてDL開始してください。)
キャプチャ2
0.9.23.1のインストーラーがDL出来たら、通常通りインストールしてください。
【注意】これが出来ない方は流石に諦めてください。該当する方はPCスキルが圧倒的に不足しています。これから行おうとしていることは割と危険です。


0.9.23.2へのアップグレードは差分で行います。忘れると作業途中でエラーが必ず発生するバグを抱えたままになりますので、絶対に忘れないでください。
これは通常通りブラウザでダウンロードできます。
キャプチャ3

このファイルのDLが済んだら、このファイルをFlashtoolのインストール先にコピーして上書きしてください。通常、インストール設定を変更していなければコピー先はこちらです。
C:\Flashtool

1-2. PCを以下の手順に従って再起動してください。(要物理キーボード。Windows タブレットでは注意。)
【Windows 7までの場合】再起動を選択し、BIOS/UEFIを通過後、F8を連打してください。詳細ブートオプションが現れたら、「ドライバー署名の強制を無効にする」をキーボードの上下、Enterで選択してください。
【Windows 8以降の場合】Shiftを押しながら再起動を選択してください。画面中央の「お待ちください」 の文言とぐるぐる回るアニメーションの後、オプションの選択という青い画面が出るまで待機します。画面が出たら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」と進みます。暫く待つともう一度青い画面が現れ、数字キーを押すよう求められます。ここではキーボードの7のキーを押して、「ドライバー署名の強制を無効にする」を選択してください。

1-3. 通常通り起動されデスクトップが表示されたのを確認したら、スタートメニュー・スタート画面からFlashtoolを起動してください(64ビット版Windowsを使っている方はFlashtool64でも良いです)。
「Please wait…」と書かれたダイアログが出ますが、数分待つと消えます。それまでお待ちください。

1-4. ダイアログが消えたら、Flashtoolのタイトルバーに「新バージョンがあるよ」というのが出ていないことを確認してください。以下は例です。
確認できたら一旦終了しましょう。
×ダメな例(0.9.18.6の場合は出ます。以前の記事をご確認ください。)
キャプチャ5

○良い例
キャプチャ4

1-5. Flashtoolのインストール先フォルダー(通常のフォルダーパスは1-1.を御覧ください)を開きます。その中の「drivers」フォルダの中に「Flashtool-drivers.exe」があるはずです。このexeファイルを開いて起動してください。
起動した後、一度「Next >」ボタンを押すと、大量のチェックボックスが現れます。以下のものにチェックを入れてください。
・Flashmode Drivers
・Fastboot Drivers(今回はいらないかも)
・該当デバイスのドライバ(Z2ならXperia Z2 Device Driverを選択する)
これらを選択したら「Install」してください。途中Windowsのセキュリティダイアログが出ますが、全て許可、OKを押してください。変に拒否するとこの後で躓きます。 
 
1-6. これで国内版Xperiaに海外ROM焼きするためのPC側のインストール作業は完了です。
(ですが、合わせてadb環境を構築することもおすすめします。理由は、ROM焼き後の暴走するNFCサービスを停止させるためです。)

【2. ROM準備編】
(D6503の例です。他Xperiaデバイスの場合はその部分を読み替えてください。)

2-1. Flashtoolを起動し、以下のボタンを選択してください。
キャプチャ6

2-2. 画像内の順番どおり押して、3番の部分がStopからCheck Allになるまで暫く待ってください。
もしdocomo版が欲しいなら2番のところをSO-03Fにすればいいだけです。
キャプチャ7

2-3. Xperifirmが立ち上がりますので、以下の通りに操作して適切なROMをDLします。
「23.5.A.1.291」が記事作成時点ではグローバル版最新です。おすすめは前回同様、「1281-9709 USA Customized US」です。他のものは未検証です。
キャプチャ8

黄色で付けたところを確認して、正しければDownloadを押して10分ほどお待ち下さい。
もし、海外だけでなく戻すためのdocomo版も用意するなど、目的のROMが複数ある場合は、2-2.に戻ってDL待機リストに入れておくことも出来ます。
キャプチャ9

2-4. 目的のROMがDL完了したらXperifirmのウィンドウを消してください。そのまま待機していると、ROM焼きに必要なFTFファイルが自動で生成されます。だいぶ前は手動で実行してましたが、便利になりましたね。これでROM準備編は終了です。
【注意】1-5.の手順を実施していない場合、正常に終わりません。その場合は、Flashtoolを一旦終了し、1-5.の作業を行った後、Flashtoolを再度立ち上げ、2-1.の通り一度Xperifirmを開き、そのまま何もせずXperifirmだけ閉じてください。Xperifirmが閉じられた段階で、FTF自動生成に入るはずです。

【3. Xperia側の準備編】
3-1. VoLTE端末はROM焼きをする前に、端末側の設定でVoLTE通話の利用をオフにしてください。
(VoLTE対応機種のみ、Z1以前等旧3Gのみ通話機種→3-2.へ)
これを行わないと、LTE利用時に正しく通話できなくなってしまいますのでご注意ください。

3-2. Xperiaの電源を落としてください。

【4. ROM焼き実行編】 

4-1. Flashtoolを起動し、稲妻「⚡」マークを押してください。ダイアログが出ますので、「Flashmode」が選ばれていることを確認して「Ok」を押してください。
キャプチャ10

4-2. 以下の通り選択してください。
(1)ユーザーアプリ・データ初期化
(右上のチェックボックスのリストサイズの関係上、画像2枚あります)
キャプチャ11
キャプチャ12

チェックオンにするもの一覧(特に忘れてはいけないものは赤字表記)
他は基本的にオンにしないでください!それぞれの詳しい意味・動作の変化については前回記事を御覧ください(但しオンオフが逆になった項目もあるのでご注意ください)。
【左上枠】
・APPS_LOG
・USERDATA
【左下枠】
・CUST-RESET
【右上枠】
・AMSS_FSG, FS_1, FS_2(必ずベースバンドは除外です!)
・ELABEL
・PARTITION(除外し忘れるとストレージ32GBでも16GB認識になります!ご注意!)
【右下枠】
・FOTA-RESET
・OSV-RESTRICTION
選び終わった後に必ず、画像内のContent一覧と一致しているかを確認してください。

(2)ユーザーアプリ・データ引き継ぎ
(右上のチェックボックスのリストサイズの関係上、画像2枚あります)
キャプチャ13
キャプチャ14

チェックオンにするもの一覧(特に忘れてはいけないものは赤字表記)
他は基本的にオンにしないでください!それぞれの詳しい意味・動作の変化については前回記事を御覧ください(但しオンオフが逆になった項目もあるのでご注意ください)。
【左上枠】
(すべてオフ)
【左下枠】
(CUST-RESETはオフ)
【右上枠】
・AMSS_FSG, FS_1, FS_2(必ずベースバンドは除外です!)
・ELABEL
・PARTITION(除外し忘れるとストレージ32GBでも16GB認識になります!ご注意!)
【右下枠】
・FOTA-RESET
・OSV-RESTRICTION
選び終わった後に必ず、画像内のContent一覧と一致しているかを確認してください。

4-3. 前項の(1)または(2)のどちらか、正しく作業できているかを確認したら「Flash」ボタンを押してください。PC側の準備が始まりますので、少し待ってください。

4-4. このようなダイアログが出たら、Xperia本体の音量↓キーを押しながらUSBを刺してください。ちょっとしたコツとしては、PC側のUSBポートにケーブルを先に刺しておいて、↓キーを押しながらXperia本体側のポートに刺すのがポイントです。
キャプチャ15
 
4-5. 暫くすると焼き終わります。10分ほど掛かりますので気を長くしてお待ちください。

4-6. ケーブルを外し、Xperiaを起動してください。
もしSIMを認識しない場合は、docomo版ROMをAMSS_FSG, FS_1, FS_2の3つだけ焼いて再起動してみてください。

4-7. 適切なAPN設定が必要です。通常のdocomo回線ならspmode.ne.jpを適当な名前を付けてAPN設定してください。MVNOなどの場合はそちらの指示に従って設定してください。
保存するだけではなく、別途選択することも忘れないでください。

4-8. 発着信テストを必ず行い、パケット通信が出来ることを確認したら全て作業は終了です。お疲れ様でした。