win10

久しぶりのInsiderならではの記事です。
RS2の新機能追加が段々落ち着いてくるであろうと予想されていますが、まだInsiderブログでは発表していない部分についての隠し玉が存在していました。

その隠し玉というのも、何と「ドルビーアトモス」対応です。
また、従来のペイントもデフォルトで使えるように戻り、これに伴い従来のペイントに久しぶりの機能追加がありました。
ドルビーアトモスとは?
Dolby Atmosと英字では表記されるものですが、ざっくり言うと、いわゆる従来のドルビーサラウンドを発展させ、数十個(従来は6個・8個程度)のスピーカーによるサラウンドをサポートした技術です。
この辺を正確に記載すると、ドルビーサラウンドは5.1chや7.1chをサポートしていますが、これは音質劣化を伴う(=非可逆)圧縮フォーマットです。そのチャンネル数はそのままに、音質劣化を伴わない(=可逆)圧縮フォーマットにしたものがドルビートゥルーHD(Dolby True HD)です。余談ですが、ドルビートゥルーHDに関しては、ラブライブの映画BDでも5.1chで採用されているフォーマットになります。
そして、ドルビートゥルーHDの音質劣化を伴わないメリットはそのままに、数十個にも渡る大量のスピーカーをサポートし、より迫力のあるサラウンドにしたものがドルビーアトモスであるというわけです。

ドルビーアトモスで出力する簡単な手順
PCでは音声は基本的に無圧縮のリニアPCMによって出力されます。
ドルビーアトモスで出力するには、ドルビートゥルーHDに変換し、そこに音声位置などのメタデータを追加する必要があります。
しかし、ドルビートゥルーHDは可逆圧縮でCPUリソースを多く消費し易いため、それなりに負荷が発生します。リアルタイムで出力する必要があるため、遅延が大きいとこれが不満に繋がる可能性があります。しかも、ドルビートゥルーHDで出力出来なければドルビーアトモス本来のサラウンド感は損なわれるという、殆どのPCにとって非常に痛いデメリットが付き纏います。

そこでWindowsは「イヤホン向け」にドルビーアトモスを投入
殆どのPCでそのままドルビーアトモスで出力は出来ません。しかし、イヤホン向けミックスダウンであれば殆どのPCで出力できるはずです。
これを活かし、Windowsの新機能としてミックスダウンの部分にドルビーアトモス技術を投入しようとしているというわけです。
無題キャプチャ

現在、アプリがストアに存在はしていますが、使うことが出来ません。
Windows Sonic for Headphonesの方はデフォルトで使用可能です。こっちはMicrosoft製仮想サラウンド技術のことでしょう。
これからのドルビーアトモスに期待です。

従来のペイントに新機能が追加~3D版リダイレクト中止を受けて~

過去の一部のInsider Previewビルドでは、従来のペイントのexeファイルを選択して起動した時に、Paint 3Dが存在していれば、3D版が立ち上がってしまいました。未だに殆どのユーザーは2Dの画像編集で十分と感じているためか、Insiderからも反発の声が非常に多い部分でした(私もこれはダメな変更だと感じました)。
しかし、これらの反発を受けてMicrosoftはこのリダイレクト機能を中止し、従来のペイントとPaint 3Dを共存させることにしました(これを聞いてMicrosoftが正気をギリギリ保てたようで、非常に安心しました)。

今回従来のペイントに追加されたのは、これを受けて「従来のペイントで開いているファイルをPaint 3Dで開くというボタンが増えた」ということだけです。Edgeの「Internet Explorerで開く」機能のような感じです。
無題

一応久しぶりにPaint 3Dを開いたところ、日本語対応が進んでいましたが、まだ若干変な訳、未翻訳部分は残されています。しかし、ある程度困らないくらいには使えるようになっていますので、英語で拒否反応を示していた方々に取っては、とっつきやすくなっているかもしれません。