win10

対象バージョン:Windows 10 バージョン1607(Build 14393) (執筆時点最新はBuild 14393.321) 

先日、ひっそりとWindows SDK日本チームによってこのような記事が投稿されました。
Windows 10 Anniversary Update の 日本語版 Microsoft IME 使用時に、不明なスレッドが生成される

どうやらバージョン1607のMicrosoft IME(以下MS-IME)にバグを抱えているようです。
Windows 10であっても、バージョン1507(RTM・10240)やバージョン1511(10586)では問題が発生しないとのことです。
ざっくり説明すると、

発生内容:MS-IME利用時、外部のアプリケーションによってテキストを入力する欄(テキストボックス)が生成された際に、その外部のアプリケーション内にテキストボックスの数だけ「不明なスレッド」が生成される。画面遷移などでテキストボックスが消滅しても、この「不明なスレッド」は消滅せず、余計にメモリを食っていく現象。これによって、異常終了などの恐れがある。

スレッドとは(超簡易な説明):プログラムを実行すると「プロセス」が生成される。この「プロセス」は基本的に1プログラムに対して1プロセスである(Chromeの場合、タブグループごと+拡張機能ごとに分割するなど一部例外なものがあるが)。プログラムを細分化して実行するために、その生成された「プロセス」は、内部的にプロセスを細分化した「スレッド」を生成し、並列処理を行う仕組みになっている。

現象回避方法:
①MS-IME以外の日本語入力システムを利用する。
 ATOKをお持ちの方であればATOKに切り替えて使いましょう。
 もし無いのであれば、無料のGoogle 日本語入力がおすすめです。
②MS-IMEを利用するのなら、長時間同じアプリを出しっぱなしにしない。
③バージョン1607以外のWindowsを利用する。
 Windows 7/8.1は発生しません。またバージョン1511でも発生しないため、Windows 10を利用中だがまだバージョン1607にしておらず、Pro以上のエディションを利用中の方はCBBに切り替えれば、バージョン1511が(記事執筆時点では)最新として扱われるため、このバグが直るまでの時間を確保することができるかもしれません。