【2017年7月30日版記事あり】
Windows 10は「ブランチ」から「チャネル」へ、Officeも変更有り
注意:以下は古い情報を含みます。
代わりに、上記記事をお読みになることを強く推奨します。
最新のCB・CBB・LTSBのビルド配信状況に関しては、Microsoft公式「Windows 10 のリリース情報」を御覧頂きたい。
今回は、昨日Anniversary Updateと言う名のWindows 10の機能更新アップグレードが開始されたことを踏まえ、改めて各種メディアなどを探してもちゃんとは説明されていない、主に以下の項目群に関してを説明。
Windows 10は「ブランチ」から「チャネル」へ、Officeも変更有り
注意:以下は古い情報を含みます。
代わりに、上記記事をお読みになることを強く推奨します。
最新のCB・CBB・LTSBのビルド配信状況に関しては、Microsoft公式「Windows 10 のリリース情報」を御覧頂きたい。
今回は、昨日Anniversary Updateと言う名のWindows 10の機能更新アップグレードが開始されたことを踏まえ、改めて各種メディアなどを探してもちゃんとは説明されていない、主に以下の項目群に関してを説明。
- Current Branch(CB)の内容、サポート期限
- Current Branch for Business(CBB)の内容、サポート期限
- Long Tarm Support Branch(LTSB)の内容、サポート期限
どのように機能アップグレードが提供されるの?
そもそも機能アップグレードって何…?
今までのWindows(~8.1)とは何が違うの?
全ての話を理解する前に、まずここから理解する必要があると考える。
Windows 10では、年2回程度のペースで一般消費者向けに新機能を提供していく。
一般的に、一般消費者は新機能が提供されたら、そのアップグレードを即時入れなければなりません。その代わり、とは言ってもアレですが、新機能を受け入れ続ける限り、そしてその機器が壊れない限りであればサポートが続く(例外があるとすれば、推奨動作環境の変更により満たさず対象外になるパターンだけ)。
それが図1の青いブランチ、「4ヶ月以内のFとFの間」。一般的にこれを、Current Branch(CB)と皆が呼んでいるもの。Windows 10を一般的な方法でインストールした時に、初期で選択されているのはこちらで、一般消費者や大半の事務作業ユーザーに適している。
1つの機能更新に対しては12ヶ月以内に通常サポート終了。後述するが、Current Branch for Business(CBB)を選択している場合は、この12ヶ月以内(終了条件が別にあります・後述)の期間の間はサポートが続く。それが図1の青いブランチの「最初のFから赤丸まで」。
主に、事務作業ユーザーなどのうち、安定してから新機能を使いたいユーザーに適している。
更に、図1の紫のブランチがある。これがLong Tarm Support Branch(LTSB)です。直訳すると「長周期でサポートするブランチ」となり、これでだいぶ意味が分かるのではないのだろうか。一旦機能アップグレードがリリースされると、10年以内(メイン5年+延長5年)の長期間に渡ってサポートを続ける特殊なブランチである。
特殊と記述しているが、これはWindows 8.x以前と比べると、基本的に新機能・Service Packの提供が無いだけで、それらのサポート周期と変わりない、と考えても良いかもしれない。主に、これまで新しいOSにするのを躊躇ってきたようなミッションクリティカルなシステムに適している。寧ろそれ以外はあまり想定しておらず、一部UWPアプリも削除されている。

図1 機能アップグレード発行からの流れ
CBとかCBBとかLTSBってどのエディションで使えるの?
これも理解するには重要な項目である。主に図2のとおり。

図2 対象となるエディション(図1のものに近いが)
脆弱性修正プログラムなどの配信はどうなるの?
これは簡単です。それぞれサポートされている限り、修正プログラムを受信することができます。
Homeの場合は「次の機能アップグレード」まで、LTSBは「サポート終了日」まで、それ以外は「最大12ヶ月間(別条件あり・後述)」まで。

図3 修正プログラムの提供方法
機能アップグレードが更新された時のリリース方法は?
機能アップグレードの間隔は?
機能アップグレードがあった後、それまでのバージョンのサポートは?
機能アップグレードが更新された時は一般的にISOイメージが公開され、CBを選択しているユーザーに対して、Windows Updateを通じてアップグレードされる。
機能アップグレードの間隔は一定ではなく、およそ春と秋の年2回になる予定(RS2以降)であり、それによって過去バージョンのサポート期間も多少は変動する。
X→Y→Zとバージョンが上がった場合、Yが公開された瞬間に、基本的にCBにおけるXのサポートが終了される。同様に、Zが公開された瞬間に、基本的にCBにおけるYのサポートが終了される。CBに置いては基本的に常に最新安定バージョンのみのサポートである。
CBBにおいては、Xが最大12ヶ月間、Yが最大12ヶ月間、Zが最大12ヶ月間…と言う形で進んでいくため、この最大12ヶ月の間にアップグレードをすると良い。
LTSBは公開されてから最大10年間ずっとそのまま現状維持でサポートされるが、必ず公開されるわけではなく、通常2~3年に1度公開される。図4では、Xで公開、Yは公開なし、Zで公開と便宜を図るために間隔が狭いように見えるが、実際はもっと長い。

図4 機能アップグレードによるサポートの影響図
Current Branchとは?
散々上の項目で説明したが、改めて。
Current Branch(CB)は機能アップグレード即時受信。Homeではこれしか選べない。
X→Y→Zの順に機能アップグレードが公開された場合、XはYが公開された瞬間にサポート終了するため、Yに移行せねばならない。同様に、YはZが公開された瞬間にサポート終了するため、Zに移行せねばならない。移行は、通常Windows Updateを通して自動的に行われる。これを繰り返していく(但し実際には公開した瞬間に受け取る訳ではなく、サーバーの負荷等に応じて順次配信型であるので、その順次配信を受けるまでに限りCBBサポート対象ビルドであればセキュリティパッチは受け取れる)。

図5 Current Branchの即時受信例
Current Branch for Businessとは?
これも散々上の項目で説明した気はするが…。
CBにおける機能アップグレードから少し遅れた頃に、CBBで同じ機能アップグレードが公開される。これはバグ修正がより進んで安定性が高まった状態を保つためである。
先ほどから「最大12ヶ月(別条件あり・後述)」と言ったのには訳があって、図6のように「CBBにおいて、現在使っているバージョンから2つ後のバージョンが公開されてから60日後」までサポートされる。
【4/4訂正】当初、公開とともに終了と記載していましたが、正しくはそこから60日後です。訂正してお詫びします。
実例をあげるとすれば、4/11時点ではCBは15063であるが、CBBはまだその前の14393が最新である。10240(TH1)→10586(TH2)→14393(RS1)→15063(RS2、4/11~)とこれまでCBでは進んでおり、2016年11月には既にCBBに14393が含まれた。特例で14393(RS1)の公開から半年後、10240(TH1)が2017年5月サポート終了とされている。これからは、例えば15063(RS2)がCBBに含まれてから60日の猶予後に10586(TH2)がサポート終了し、14393(RS1)か15063(RS2)に移行しなければいけないということである。

図6 Current Branch for Businessの受信例
Long Tarm Support Branchとは?
LTSBのサポートの期限や期間は?
LTSBの導入方法は?
LTSBにはどのようにアップグレードすればいいの?
そろそろ飽きるかも…?ということで
で、出た~wwwwwww質問攻め奴~wwwwwwwwwという盛大な自演をしておく。
それはさておき、Long Tarm Support Branch(LTSB)とは冒頭でも説明したとおり、最大10年間という長期間サポートする特殊なエディションである。Ubuntuなどで言うLTSに近いかもしれない。
全てのバージョンのLTSB版が公開されるわけではなく、通常は2~3年に1度のみ公開される。公開分は現在10240(TH1)と14393(RS1)の2つがある。また、LTSBは特殊なエディションであり、インストールメディアも通常のEnterpriseやその他とは別のものを使うことになる。Enterpriseを利用できるMSDNアカウント等があれば、LTSBも使えるはず。
基本的に10年間(メイン5年+延長5年)サポートされ、サポートされ続ける限りは、機能に変更が無い範囲でのパッチのみが継続的に受信される。勿論、これについてはCBBまでのリリースサイクルの影響は受けないライフサイクルとなっている。

図7 Long Tarm Support Branchの受信例
2017年2月時点でのサポート状況は?
実際のところWindows 10って何がサポートされてるの?
そもそも機能アップグレードって何…?
今までのWindows(~8.1)とは何が違うの?
全ての話を理解する前に、まずここから理解する必要があると考える。
Windows 10では、年2回程度のペースで一般消費者向けに新機能を提供していく。
一般的に、一般消費者は新機能が提供されたら、そのアップグレードを即時入れなければなりません。その代わり、とは言ってもアレですが、新機能を受け入れ続ける限り、そしてその機器が壊れない限りであればサポートが続く(例外があるとすれば、推奨動作環境の変更により満たさず対象外になるパターンだけ)。
それが図1の青いブランチ、「4ヶ月以内のFとFの間」。一般的にこれを、Current Branch(CB)と皆が呼んでいるもの。Windows 10を一般的な方法でインストールした時に、初期で選択されているのはこちらで、一般消費者や大半の事務作業ユーザーに適している。
1つの機能更新に対しては12ヶ月以内に通常サポート終了。後述するが、Current Branch for Business(CBB)を選択している場合は、この12ヶ月以内(終了条件が別にあります・後述)の期間の間はサポートが続く。それが図1の青いブランチの「最初のFから赤丸まで」。
主に、事務作業ユーザーなどのうち、安定してから新機能を使いたいユーザーに適している。
更に、図1の紫のブランチがある。これがLong Tarm Support Branch(LTSB)です。直訳すると「長周期でサポートするブランチ」となり、これでだいぶ意味が分かるのではないのだろうか。一旦機能アップグレードがリリースされると、10年以内(メイン5年+延長5年)の長期間に渡ってサポートを続ける特殊なブランチである。
特殊と記述しているが、これはWindows 8.x以前と比べると、基本的に新機能・Service Packの提供が無いだけで、それらのサポート周期と変わりない、と考えても良いかもしれない。主に、これまで新しいOSにするのを躊躇ってきたようなミッションクリティカルなシステムに適している。寧ろそれ以外はあまり想定しておらず、一部UWPアプリも削除されている。

図1 機能アップグレード発行からの流れ
CBとかCBBとかLTSBってどのエディションで使えるの?
これも理解するには重要な項目である。主に図2のとおり。
- Homeエディションでは、先述したとおり機能アップグレードを即時受信する、CBしか選択できない。
- Pro・Education・EnterpriseではCBとCBBが選択可能。CBBでは、最大12ヶ月同じバージョンを使い続けられる。勿論初期設定はCBであり、通常は即時受信。
- 特に特殊なエディションとして、Enterprise LTSBがある。これは単なるEnterpriseとは別物であり、インストールメディアも別物。

図2 対象となるエディション(図1のものに近いが)
脆弱性修正プログラムなどの配信はどうなるの?
これは簡単です。それぞれサポートされている限り、修正プログラムを受信することができます。
Homeの場合は「次の機能アップグレード」まで、LTSBは「サポート終了日」まで、それ以外は「最大12ヶ月間(別条件あり・後述)」まで。

図3 修正プログラムの提供方法
機能アップグレードが更新された時のリリース方法は?
機能アップグレードの間隔は?
機能アップグレードがあった後、それまでのバージョンのサポートは?
機能アップグレードが更新された時は一般的にISOイメージが公開され、CBを選択しているユーザーに対して、Windows Updateを通じてアップグレードされる。
機能アップグレードの間隔は一定ではなく、およそ春と秋の年2回になる予定(RS2以降)であり、それによって過去バージョンのサポート期間も多少は変動する。
X→Y→Zとバージョンが上がった場合、Yが公開された瞬間に、基本的にCBにおけるXのサポートが終了される。同様に、Zが公開された瞬間に、基本的にCBにおけるYのサポートが終了される。CBに置いては基本的に常に最新安定バージョンのみのサポートである。
CBBにおいては、Xが最大12ヶ月間、Yが最大12ヶ月間、Zが最大12ヶ月間…と言う形で進んでいくため、この最大12ヶ月の間にアップグレードをすると良い。
LTSBは公開されてから最大10年間ずっとそのまま現状維持でサポートされるが、必ず公開されるわけではなく、通常2~3年に1度公開される。図4では、Xで公開、Yは公開なし、Zで公開と便宜を図るために間隔が狭いように見えるが、実際はもっと長い。

図4 機能アップグレードによるサポートの影響図
Current Branchとは?
散々上の項目で説明したが、改めて。
Current Branch(CB)は機能アップグレード即時受信。Homeではこれしか選べない。
X→Y→Zの順に機能アップグレードが公開された場合、XはYが公開された瞬間にサポート終了するため、Yに移行せねばならない。同様に、YはZが公開された瞬間にサポート終了するため、Zに移行せねばならない。移行は、通常Windows Updateを通して自動的に行われる。これを繰り返していく(但し実際には公開した瞬間に受け取る訳ではなく、サーバーの負荷等に応じて順次配信型であるので、その順次配信を受けるまでに限りCBBサポート対象ビルドであればセキュリティパッチは受け取れる)。

図5 Current Branchの即時受信例
Current Branch for Businessとは?
これも散々上の項目で説明した気はするが…。
CBにおける機能アップグレードから少し遅れた頃に、CBBで同じ機能アップグレードが公開される。これはバグ修正がより進んで安定性が高まった状態を保つためである。
先ほどから「最大12ヶ月(別条件あり・後述)」と言ったのには訳があって、図6のように「CBBにおいて、現在使っているバージョンから2つ後のバージョンが公開されてから60日後」までサポートされる。
【4/4訂正】当初、公開とともに終了と記載していましたが、正しくはそこから60日後です。訂正してお詫びします。
実例をあげるとすれば、4/11時点ではCBは15063であるが、CBBはまだその前の14393が最新である。10240(TH1)→10586(TH2)→14393(RS1)→15063(RS2、4/11~)とこれまでCBでは進んでおり、2016年11月には既にCBBに14393が含まれた。特例で14393(RS1)の公開から半年後、10240(TH1)が2017年5月サポート終了とされている。これからは、例えば15063(RS2)がCBBに含まれてから60日の猶予後に10586(TH2)がサポート終了し、14393(RS1)か15063(RS2)に移行しなければいけないということである。

図6 Current Branch for Businessの受信例
Long Tarm Support Branchとは?
LTSBのサポートの期限や期間は?
LTSBの導入方法は?
LTSBにはどのようにアップグレードすればいいの?
そろそろ飽きるかも…?ということで
で、出た~wwwwwww質問攻め奴~wwwwwwwwwという盛大な自演をしておく。
それはさておき、Long Tarm Support Branch(LTSB)とは冒頭でも説明したとおり、最大10年間という長期間サポートする特殊なエディションである。Ubuntuなどで言うLTSに近いかもしれない。
全てのバージョンのLTSB版が公開されるわけではなく、通常は2~3年に1度のみ公開される。公開分は現在10240(TH1)と14393(RS1)の2つがある。また、LTSBは特殊なエディションであり、インストールメディアも通常のEnterpriseやその他とは別のものを使うことになる。Enterpriseを利用できるMSDNアカウント等があれば、LTSBも使えるはず。
基本的に10年間(メイン5年+延長5年)サポートされ、サポートされ続ける限りは、機能に変更が無い範囲でのパッチのみが継続的に受信される。勿論、これについてはCBBまでのリリースサイクルの影響は受けないライフサイクルとなっている。

図7 Long Tarm Support Branchの受信例
2017年2月時点でのサポート状況は?
実際のところWindows 10って何がサポートされてるの?
- CB:基本的に15063(4/11~)のみ、次の機能更新アップグレードまでサポート。例外として、10日前以内にWindows 7/8.1にアップグレードした場合に以前のWindowsに戻す機能が有効になっている場合や、10日前以内にビルド更新した時に以前のビルドに戻す機能が有効になっている場合、その期間だけはCBBでサポートされるビルドもサポートされる。2月時点では、10240/10586がこれに含まれる。代わりに、その期間が過ぎた瞬間に14393に更新を強制される。
- CBB:10240と10586、14393がサポート中。10240は例外的に2017年5月までサポート、10586はCBBに15063が登場したときから60日の猶予後までサポート。14393はCBBにRS3が登場した瞬間までサポート。
- LTSB:10240、14393が長期サポート中。10240の場合、日本時間でメインストリームサポート終了は2020年10月14日、延長サポート終了は2025年10月15日である。14393の場合、日本時間でメインストリームサポート終了は2021年10月13日、延長サポート終了は2026年10月14日である。これらはその他の機能アップグレードに影響しない。この期限までに、次回以降のLTSBのバージョンに移行すると、それ以降もそのバージョンの期限に従ってサポートが継続される。
最後に、これらに関して間違いや不思議に思う点があれば、コメントにどうぞ。
Comment
SkyLake以後のCPUは"最新"のWindows 10でのみサポートされます。
つまり、LTSBは10年サポートで安心と思っても、PCを数年後に買い換えると、その時の最新LTSBでないとサポートされません。
KabyLake以降は確かに最新のWindowsのみサポートですね。LTSBは移行しにくい環境向けに提供されていることを考えると、これには関係のない話になるのではないのでは?と思っています。
その為、CBの最新版やCBBの最新版とサポート開始以後のLTSB版であれば恐らく使えそうな雰囲気です。
10年以上Windowsを使い続けていた、開発者ですら、それに従うと何が起こるのか、見当がつかず、怖くてクリックできなかったアレだ。
ここの記事を読んだ今なら、何が起こるのか想像がつくけども。
# 同僚は、実家の(ITに弱い)母に用意したWin7ノートPCが、久々に帰省したらWin10になっていて目を白黒させたらしい。
# (ITに弱い)知人は、Win7 32bitから、Win10 64bitにアップグレードし、不安定すぎて戻そうと思ったが、既に戻せる期限を過ぎていたらしい。
Win7 32ビット→Win10 64ビットへは直接アップグレード出来ないので、そもそも元に戻せる期間そのものが存在しないはずですが…
いいえ、使えません。断言
「サポート開始以後」という部分の意図が伝わりにくかったようです。
決してWindows 10初版以後ということではなく、「CB・CBBの同等ビルドにてKabyLakeがサポートされているならば」ということでお読み替えください。
「どういうこと」と言われましても、私からは「そういうことだ、MSが決めたことなのだから」としか言えません。
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